高周波加熱装置の特徴とは?
高周波加熱装置の原理は磁気を電磁誘導作用を利用して加熱するというものです。その流れは以下の通りです。
- 1接続されたコイルに高周波電流(交流)を流すと、その周辺に変化する磁気が発生します。
- 2変化する磁気が被加熱体と交差すると電磁誘導作用により、被加熱体内にうず状に電流(渦電流)が流れます。
- 3渦電流が流れると被加熱体の固有抵抗分によりジュール熱が発生し、被加熱体は自己発熱します。
被加熱体に投入しようとする電力は一旦磁気に変化させます。磁気は被加熱体内で電流になり固有抵抗に流れて発熱します。
高周波装置の特徴
- クリーン加熱
- ピンポイント加熱
- 非接触加熱
- CO2の発生が少ない
- 加熱範囲が自由
- 浮遊溶解では無重力下における冶金等の研究
- 急速加熱
- 高温加熱 3000℃MAX
- 急速加熱のため他部材の影響が少ない
- 環境に良い
- 小型、軽量である
- 加熱効率が良い
- 省エネ、省電力
- 温度制御が容易
- 金属溶解などの時は電磁力により自動撹拌がされる
- 他の加熱に比べて熱拡散が少ない
高周波誘導加熱の特徴
- 1他の加熱方式が対流・輻射・伝導による外部の熱源からの熱の移動に依存するのに対し、高周波誘導加熱では商用電源50/60Hzから数百~数千万Hzに変換し、電源から被加熱体に磁気を介した非接触で効率よく投入させる方式で、導電体の被加熱物自身の発熱が最大の特徴です。これにより環境に左右されず導電体であれば全てに適用可能な加熱方式や制御などを高速で行うことが可能です。
- 2高周波の周波数や加熱コイルを適正に選択することで、被加熱体の一部分の急速加熱冷却が可能です。
- 3通常、高周波誘導加熱に用いられている周波数は、数百Hz~数千万Hzでラジオで使用されている周波数範囲までです。電子レンジ、携帯電話などの1/100程度の周波数で直接人体に影響を与えるという前例や報告論文はありませんが、通信妨害を防ぐための電波法での届出義務があります。
その他の特徴
瞬間・局部・均一加熱が可能。表面のみの加熱にも対応
高周波加熱は金属に高周波電流を流すことにより、被加熱物自体を発熱させて加熱する方法ですから、一秒間に2000℃という瞬間加熱や部分的にハイパワーな加熱を行うことも可能です。被加熱物には接触せずに加熱するためガラス内部の金属などへの加熱も可能。最大3000℃の高温加熱にも対応しますが、電源を切れば瞬時に常温に戻り安心して使用できます。制御や温度調節もしやすく、自動化も容易です。
より早期の納入、装置の小型・軽量化を実現!
「早い、小型、軽量」が高周波ネッスルの高周波加熱装置の特徴です。標準品であれば迅速な納入が可能です。
金属を使用するすべての産業用加熱に多用に対応
機能そのものは短時間に加熱できるために装置自体はコンパクトサイズ。そのうえ軽量。自動車部品の熱処理、メガネのロウ付け、貴金属の溶解など、金属を使用するすべての産業用加熱に多用に対応し、幅広い分野に納入実績があります。